はじめて宝塚の当日券を始発で並びに行った話
銀英から4年後の2016年の話です。
その間も趣味である観劇は続けており、宝塚OGが出演する作品も観たりしていて、宝塚歌劇は「存在は知っているけど、会話をしたことのない隣のクラスの人」のような存在でした。
2015年末、今度はるろうに剣心が宝塚で舞台化すると言う情報を得ました。
るろうに剣心で宝塚と言うと、アニメですね。元宝塚男役トップスターの方がアニメで剣心の声を演じられていましたね。
…が、るろうに剣心のCDブック*1では、剣心役は緒方恵美さんで、アニメでもきっと彼女が剣心だと幼心に信じていたのですが、いざ蓋を開けてみると、声優でもない名前も聞いたことのない人。この人は元宝塚の人らしい。
他のキャストは声優が本業の方だったから、余計にその方の声の演技が浮いているような印象を覚えて、最終的に耳が慣れたとは言え、なぜこのキャスティングになったのだろうと言う疑問は消えませんでした。
なので、るろ剣と宝塚(実際には元ですが)のセットに良い思い出がありませんでした。
若干八つ当たりのようですが、当時は相当なショックで、緒方さん以外の誰がやっても、「違う!」となっていたと思います。
そんなこともあって、宝塚のるろ剣のチケットは取ることはないまま、2016年に入りました。
…が、宝塚のるろ剣は武田観柳が凄いらしいと言う噂を耳にはさみ、以前銀英伝を観た時のように当日券で観ればよいのではないか、あの値段なら合わなくてもそこまで惜しくないと思い、早速週末に行ってみようと情報収集を始めました。
当時の私の情報源は、勤務先の後輩。ライトなヅカオタ。
彼女に言わせると、当日券は作品の評判で左右されるが、平日なら始発でなくても買えると思うが、土日は始発で行った方が良いだろうとのことで、土曜日のマチネ公演に狙って、始発で劇場に向かうことにしました。
その週の土曜日の早朝5:30頃。
自宅の最寄の始発で出たのに、なんでこんなに人が並んでいるのだろ…この人達の始発は何時なのだろう…。
そう思いながら、今までのオタク生活で培った“数時間その場で待つスキル”を駆使し、販売開始時間までやり過ごしました。*2
そして、無事立ち見席を手に入れることができました。
銀英伝同様、ストーリーは宝塚仕様に落とし込んであるけれど、元々るろ剣自体が週刊少年ジャンプで連載されている割に少女漫画のような感じの作品なので、そこまで気になりませんでした。
長い原作全てを2幕に収めるのではなく、大筋は剣心と薫の出会いから恋物語で、その中に原作序盤の「斬左編」「黒笠編」「恵編」を上手い具合に詰めてありました。
各エピソード一つでは、恋物語に絡めるには弱く、また登場人物も少ないので、これは丁度良いのかなと思います。
さらに雪代巴のエピソードも絡めてあって、彼女の存在なしでは剣心は語れず、薫との恋も成立しないと思うので、ないことにされないで良かったと思いました。
そして、主人公剣心のライバルとなる人物が、既存のキャラクターではなく舞台オリジナルのキャラクターとした点が、原作が大きく改変されず、原作ファンが観ても、大きな嫌悪感はなかったです。
斎藤一の腰の位置の高さ、足の長さに驚く
舞台上では関係ないのに般若の腕が縞々になっていることに喜ぶ
蒼紫様の美しさにビビる
ガトガトガトガトガトガト~
…etc
またしても、オペラグラスのレンズを曇らせておりました。
帰りの電車で、もう一回観たい…と呟きながらチケット救済サイトを開いた私でした。
※追記※
読み返してみたら、気を悪くされる方がいるかもしれないと思い、一部修正しました。